今般の中東情勢の影響により、燃料価格の高騰や供給制限が生じ、トラック運送事業者の事業運営への影響が懸念されています。関係省庁より価格転嫁等に関する配慮要請が発出されておりますので、関係事業者の皆様におかれましては以下の内容をご確認ください。
1.運送受託者(実運送事業者等)との適切な協議による価格決定について
今般の燃料価格の高騰を受けて、軽油価格上昇分の運賃・料金への反映のため、燃料サーチャージ制度の導入や取引条件の変更に係る協議の求めがあったにもかかわらず、交渉の場において明示的に協議することなく、従来どおりに運賃・料金を据え置くことや、トラック運送事業者が運賃・料金の引上げを求めたにもかかわらず、価格転嫁をしない理由を書面等で相手方に回答することなく、従来どおりに運賃・料金を据え置くことは、独占禁止法や取適法に違反するおそれがあるとともに、貨物自動車運送事業法附則第1条の2に基づく、国土交通省トラック・物流Gメンによる働きかけ、要請、勧告・公表等の対象となりうることにご留意ください。
その上で、現下の状況を踏まえ、燃料価格等が上昇した場合には、予め定めた運賃改定タイミングはもちろんのこと、その期中においても、運送受託者においては、物価等の価格変動が反映されている公表資料を基礎として、燃料サーチャージ制の導入を含めた運賃・料金の変更について協議を求めること、また、荷主・元請事業者においても、当該協議に誠実に応じ、エネルギーコストの上昇分を考慮した上で、運賃・料金が決定されるよう要請いたします。
2.燃料サーチャージ制の導入について
国土交通省では、「トラック運送業における燃料サーチャージ緊急ガイドライン」(平成24年改定)において、燃料価格の上昇・下落によるコストの増減分を別建ての運賃として設定する制度として定めているほか、令和6年3月に国土交通省が告示した「標準的運賃」では燃料サーチャージが規定され、各社が定めた基準価格を超えた場合は別に収受するよう定めています。
このような趣旨も踏まえ、荷主・元請事業者におかれては、運送を依頼するトラック運送事業者と燃料サーチャージの基準となる価格を定め、燃料サーチャージ制を導入することについて十分に御理解いただき、当該制度の導入を受け入れていただくなど、燃料価格の変動を適切に運賃・料金に反映する取組を進めていただくよう要請いたします。
また具体的には、タンクローリーによる大口購入の軽油の供給が停止し、やむを得ず購入先を切り替えた結果として燃料の購入単価が上昇した場合など、先月28日からの現下の中東情勢の悪化前における軽油価格からの価格上昇を含め、実際の燃料費負担が増加した客観的事実がある場合には、当該燃料費の上昇分をご負担いただくようご配慮をお願いいたします。
【参考資料】
・(国土交通省)トラック運送業における燃料サーチャージ緊急ガイドライン
https://www.mlit.go.jp/common/000211177.pdf
・(国土交通省)トラック運送業における適正取引推進ガイドライン
https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001972281.pdf
・(国土交通省)標準的運賃について
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk4_000118.html
・(中小企業庁)受託適正取引等の推進のためのガイドライン
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/guideline.html
・(内閣官房・公正取引委員会)労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針
https://www.jftc.go.jp/dk/guideline/unyoukijun/romuhitenka.html
・(公正取引委員会)令和8年1月1日から、取適法の対象が特定運送委託まで拡大します。
https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2025/sep/250926_toriteki_mlitpatrol_leaflet.pdf
・(公正取引委員会)中小受託取引適正化法ガイドブック「下請法」は取適法へ
https://www.jftc.go.jp/file/toriteki002.pdf
・(中小企業庁)価格交渉促進月間フォローアップ調査結果
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/follow-up/index.html